JLCPCBのPCBAサービスを使ってオープンソースのキーボード『Bully2040』の部品実装基板を作りました。
JLCPCBのPCBAサービスを使ってオープンソースのキーボード『Bully2040』の部品実装基板を作りました。
はじめに
Bullyは、phoenix さんとzholさん設計の40%キーボードです。
coffee break keyboardで販売されていましが、現在は販売終了しています。
(プリント基板がエクストラ販売されています。)
https://www.cbkbd.com/product/bully
https://github.com/zhol0777/bully-files
私がBullyの存在を知った時にはすでに販売終了していて、普通であれば入手をあきらめるしかありません。
しかし、ありがたいことに設計データ、製造データなどがオープンソースで公開されています。
JLCPCB のPCBAサービスを使って『Bully2040』プリント基板に電子部品をハンダ付けしてもらいました。
bully2040データの入手先
オリジナルbullyは、STM32(マイクロコントローラ)を使っています。
私は、Raspberry Pi 財団のマイクロコントローラRP2040を使っている『bully2040』を選びました。
『bully2040』は、sporkusさんの設計のオープンソースのキーボード基板です。
設計データ、製造データなどは、WTFPL licenseという自由度が高くて独特なライセンスで公開されています。
sporkusさんは、静電容量無接点方式のキーボード基板Capybullyも公開しています。すごい。
Capybullyは、PCBAできないスイッチなどの部品集めが大変そうですが、いつか作ってみたいキーボードの1つです。
Opensource PCB for bully keyboard
https://github.com/sporkus/bully2040_keyboard/tree/main
PCBAの発注
JLCPCB は、格安のプリント基板(PCB)、3Dプリントを発注できる中国のメーカです。
先日、日本語で注文もできるようになりました。私のようなネイティブ日本人にとって嬉しいですね。
私は、自作キーボードの主要な部材、プリント基板(PCB)、3DプリントケースなどをJLCPCB に発注してきました。
私はハンダコテを使う手ハンダ作業が好きなのですが、RP2040のQFNや0402サイズ部品のハンダ付けはやりたくありません。
RP2040を直付けするキーボート基板のときには、JLCPCB のPCBAサービスを使っています。
PCBAの見積り画面例
プリント基板(PCB)見積から、ガーバーファイルをアップロード、数量や色などの基板仕様を指定、画面下方の『PCB組み立て』を選択します。
PCBAタイプ:『エコノミック』
組立サイド:『ボトム面』 (下面、部品が配置されている基板の面)
選んで次へ進みます。
PCB組み立て
PCBの例
PCBAタイプ:『エコノミック』= 『経済的なPCBA』は、片面の実装です。
組立サイド:ボトム面 (部品をハンダ付けする面を指定します。キーボードの場合は、ボトム面が多いはず)
PCBA数量:5
『次へ』で部品表に進みます。
部品表の例
部品表BOMファイル、部品の配置情報CPLファイルをアップロード、『BOMとCPLを処理する』へ進みます。
『部品のレビュー』が表示されて、JLCPCB に在庫がない部品などが表示されます。*1
『適合部品詳細』に黄色い!マークの警告がある場合はサイズなどを確かめます。
この例では、部品表の100nF,100n(Fが抜けている)同じ部品でいい?とメッセージが出ています。
『適合部品詳細』の部品名右側の虫眼鏡マーク(検索)をクリックすると部品が展開されて、更に部品名をクリックすると詳しい情報が表示されます。
部品在庫から代替部品の選択までできます。すごい!
あとは、見積り&発注に進みます。
PCBA価格の例
気になるPCBAで注文した場合のお値段です。
PCBAは2枚から注文できます。しかし、私はプリント基板が余るのが嫌なので5枚Assemblyしました。
PCB :$12.70 (5枚)
PCBA:$36.04 (5枚)
送料 :$10ぐらい
PCBAに使った部品も込みで、1枚あたり約$12でした。安い!!
PCBA納期の例
5月3日の支払いからPCB,PCBAが終わり5月6日に運送業者のピックアップ待ち、OCS Expressで5月11日に受取りました。
PCB、PCBAをエコノミーで3日、送料も安いOCS Expressを使って5日、合計8日で受取りました。
OCS Expressでも十分に速いですね。
私は、送料を薄めるために他の基板とまとめて注文しています。(^^)
動作確認
ドータボードを繋いでから、Bully2040基板上のBootスイッチを押しながらUSBケーブルを接続します。
ドータボードには、電子回路を保護する部品が載っているので、始めに繋いでくださいね。
Bully2040がリムーバルディスクとして認識されれば、PCBAやケーブルの結線はひと安心。
VIAL
自作キーボードのキーの設定は、VIALが便利です。
Bully2040はVIAL用のコンパイル済みuf2が公開されています。
ドラック&ドロップだけでVIALが使えるようになります。
ドーターボードの情報
Bully2040基板は、USBケーブルの接続に『Unified Daughterboard』というドーターボードを使います。
こちらも、MIT licenseで公開されています。公開されているデータを使って、Bully2040基板と同じようにPCBAできます。
GitHub - Unified-Daughterboard/UDB-C-JSH
JLCPCBのお得な情報
新規ユーザの特典
現在、JLCPCB は新規ユーザは$60クーポンの特典があります。
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加えてX(旧Twitter)アカウントをフォロー+DM=$10クーポンの特典もあります。
*1:LCSCと連携されています。
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